告知が遅くなりましたが、『情報管理』の「この本!おすすめします」コーナーに記事を寄稿しました。
ビブリオバトルを「本を通じた人とのつながり」の設計手法という観点から、 書評という形式で考察したものです。 私がビブリオバトルのことを知る以前から、本を通じた人とのつながりには関心をいだいており、 ビブリオバトルを他の活動や研究と関連付けて語ってみたいと考えていました。 ビブリオバトルについての記事の多くは、 日本にも以前からある読書会の文化とあまり接続していない印象があります。 ビブリオバトルは単体でも十分面白い活動なのですが、他の読書に関連づけて補完し合うことで、 より読書や人との出会いを促進することに繋がるのではないでしょうか。
この記事では3冊の本を取り上げていますが、他にも参考になる本が色々あり、 それについても紙面が許せばぜひ紹介したかったですね。 具体的には、冒頭で取り上げているエリザベス・ロング『ブッククラブ―アメリカ女性と読書 』は、 読書会の持つ機能や社会に及ぼす影響を本格的に研究した本であり、 読書会について考察するならばぜひ読むべき本だと思います。 ただ、残念ながらほぼ絶版のようなので、今回の記事では参照文献として取り上げる程度に留めました。
あとは、欧米で一般的な読書会形式であるブッククラブを日本で実践されている吉田さんの『読書がさらに楽しくなるブッククラブ-読書会より面白く、人とつながる学びの深さ 』は、 読書会についての文献も分かりやすくまとめられており、 これから読書会について知ろうとする人には格好の本であり、これもオススメです。
他にも、執筆時点ではあまり詳しくは読んでいなかったのですが、 遊びとゲームに関する学術書は設計の肝を学ぶという点で非常に参考になります。
いつかまた同様のテーマで記事を執筆することができたら嬉しいですね。