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Code4lib Japan カンファレンス2015でビブリオバトルLODについて発表しました

2015年09月21日 -

{% image_tag 2015/09/c4lj-conf-01.jpg alt:Code4Lib Japanカンファレンス2015での発表の様子 %}

9月5日〜6日に開催された技術系の図書館イベント Code4Lib Japan Conference 2015にて、『ビブリオバトルLOD:ビブリオバトル開催情報と書誌情報のリンキング』という発表を行いました。

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ビブリオバトルLOD : ビブリオバトルイベント情報と書誌情報のリンキング from Tsunekawa Mao

↓から発表動画も見ることができます。

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ビブリオバトルLODとは、ウェブに存在するビブリオバトル開催情報を集約し、Linked Open Data としてデータセットを作成する私の個人プロジェクトです。詳しくは以下をご覧ください。

今回の発表では、ビブリオバトルLODプロジェクトについて紹介するとともに、現在開発中の「Bibliobattle Records」を初披露しました。Bibliobattle Recordsは、Linked Open Dataについて詳しくない「普通の人」がビブリオバトル情報を入力・活用できるようにするためのデータベースサービスです。

{% image_tag /2015/09/c4lj-conf-02.png alt:”Bibliobattle Recordsのスクリーンショット” %}

登録された主催者・イベント情報の検索・閲覧といった、データベースとしての基本的な機能は勿論、ビブリオバトルイベントの地図上の分布を示すなどの可視化の機能も備えています。

{% image_tag /2015/09/c4lj-conf-03.png alt:”Bibliobattle Recordsのスクリーンショット” %}

{% image_tag /2015/09/c4lj-conf-04.png alt:”Bibliobattle Recordsのスクリーンショット” %}

今回の発表に合せて作成したものが、紹介本検索機能。ビブリオバトルの発表情報に登録された本の識別子(ISBNやNCIDなど)をもとに国立国会図書館の書誌データを取得し、ビブリオバトルイベント情報とリンキングし、検索エンジンである ElasticSearch にインデクシングしています。

{% image_tag /2015/09/c4lj-conf-05.png alt:”Bibliobattle Recordsのスクリーンショット” %}

主題・出版年の絞込のほか、チャンプ本獲得数で絞込ができるなど、Bibliobattle Recordsならではのファセット機能も備えています。

{% image_tag /2015/09/c4lj-conf-06.png alt:”Bibliobattle Recordsのスクリーンショット” %}

Linked Open Dataの提供サービスとして、ビブリオバトル関連情報を RDF や JSON-LD で出力する機能も備えています。実装としては、通常のリレーショナル・データベースとしてデータを管理しておき、各属性に対応する語彙のマッピング規則を設定することで、Linked Dataの出力を実現しています。例えば、2012年6月9日に開催された紀伊國屋書店さんのビブリオバトルの開催情報を以下のようなJSON-LDデータとして出力することができます。

{
  "@context": {
    "dc11": "http://purl.org/dc/elements/1.1/",
    "foaf": "http://xmlns.com/foaf/0.1/",
    "geo": "http://www.w3.org/2003/01/geo/wgs84_pos#",
    "owl": "http://www.w3.org/2002/07/owl#",
    "schema": "http://schema.org/",
    "xsd": "http://www.w3.org/2001/XMLSchema#"
  },
  "@id": "http://purl.org/net/bibliobattle-lod/events/qeQKHH-6",
  "dc11:title": "ビブリオバトル in 紀伊國屋 【新宿南店】6月9日",
  "foaf:homepage": "http://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-South-Store/20120427105555.html",
  "geo:lat": {
    "@value": "3.5686E1",
    "@type": "xsd:double"
  },
  "geo:long": {
    "@value": "1.39703E2",
    "@type": "xsd:double"
  },
  "owl:sameAs": {
    "@id": "http://linkdata.org/resource/rdf1s1923i#EV000001"
  },
  "schema:endDate": {
    "@value": "2012-06-09",
    "@type": "xsd:date"
  },
  "schema:location": "紀伊國屋書店新宿南店",
  "schema:organizer": "http://purl.org/net/bibliobattle-lod/organizers/n0df2ldG",
  "schema:startDate": {
    "@value": "2012-06-09",
    "@type": "xsd:date"
  },
  "schema:startTime": {
    "@value": "14:00:00+09:00",
    "@type": "xsd:time"
  }
}

Bibliobattle Records は2014年末あたりから開発を開始し、ある程度データの入力と利用に耐えうるところまで達しました。しかしながらデータ量、開発体制ともに不十分であり、ビブリオバトル開催情報の全国規模のデータを作成するまでにはまだまだ課題が山積みです。

ビブリオバトルLODプロジェクトでは、データ入力に協力していただける方、開発に協力していただける方を募集してます。ご関心のある方は常川(Twitter: @kunimiya)までお声をおかけください。どうぞよろしくお願いいたします。


著者紹介

名前:常川真央

筑波大学図書館情報学メディア研究科で図書館情報学を学ぶ。2014年4月より専門図書館員としてとある研究所に勤務。RubyとJavaScript使い。短歌の鑑賞と作歌が趣味です。

業績 : http://researchmap.jp/kunimiya

連絡先: tkunimiya@gmail.com

Twitter: @kunimiya

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